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コラム

2025.01.05

ペットの健康を守るのは観察!小さなサインで命を守る

新年あけましておめでとうございます!

芝アニマルクリニック、院長の稲野辺悠です。

今年も大切なご家族であるペットたちが、健康で幸せに過ごせるよう、数少ない24時間の救急動物病院として全力でサポートしてまいります。


本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今回は、家族の一員でもある、ペットの健康を守るために、健康チェックの重要性についてお話します。

実は、救急診療を訪れるきっかけの多くは、些細なサインです。

ペットたちは言葉で体調を伝えることができません。

とくに、体の小さな動物は数時間で大きな変化があることも…。

小さなサインを見逃さず、普段との違いに気づくためにも、日々の観察を習慣化しましょう!

健康管理の第一歩は観察にある

「何となく元気がない」

「排泄の回数がいつもと違う」

「食欲が落ちている気がする」

こうした些細なサインが気になり、受診したことで、病気を早期発見できたケースも珍しくはありません。

動物も人間も、早期発見・早期治療が健康や命を守るのは確かです。

「病気をせず、手術をせず、長生きする」ためにも、日々の健康管理に観察をとりいれましょう!

病気のサインは、健康で元気な状態との違いです。

日々の観察があるからこそ、病気や不調のサインである「違い」を感じることができます。

日々の観察で意識すべき体調チェックリスト

ペットの健康管理の第一歩となる、日々の観察で意識したい体調チェックリストは以下の通りです。

◾️食欲や水分量の変化

・食欲がない

・積極的に食べない

・水分量が減った、増えた

※猫では3日以上食欲がない場合、健康に影響がでる可能性がある。

※犬では1〜2日食べない子もいるが、普段より積極的に食べない場合は注意

◾️便や尿の状態の異常

・肛門周囲が汚れている、腫れている

・便、尿のにおい、色、回数、量

◾️毛並みや皮膚の状態

・毛ツヤが悪くなった

・フケの量が増えた

・脱毛、しこり、毛玉が増えた

◾️目、鼻、口、耳

・目やに、涙の量に変化があった

・目の色が充血、白濁している

・くしゃみ、鼻水の量、はなつまり

・口の汚れ、口臭が目立つ

・歯茎の腫れ、出血を起こしている

・毛玉を頻繁に吐く(猫)

◾️四股、歩様

・歩き方が変わった

・指や肉球、爪の状態

・高いところにのぼりたがらない(猫)

・段差の上り下りに時間がかかる

各種項目のキーワードは、「いつもとの違い」です。

普段から食欲がない子、毛玉を吐きやすい子なら、普段使の量・回数を数値化すると、異常を判断しやすくなります。

適切な体型を管理するBCSと触診

ペットの様子を観察するだけでなく、ボディコンディションスコア(BCS)で体型チェックも重要です。

BCSとは、ワンちゃん猫ちゃんの体型を「痩せすぎ」「理想体型」「太りすぎ」の3つに分類し、1~9の数字で評価したスコアです。

太りすぎの場合は、関節や内臓に負担がかかり、関節疾患や糖尿病のリスクが高まります。

また、痩せすぎで免疫力が低下し、病気にかかりやすくなることも…。

成長期や老年期では、体型や健康状態が変わるため、適切な食事量を把握するためにも、定期的なBCSの確認が必要です。

◾️ボディコンディションスコア(BCS)

痩せすぎ(1~3)
背中や胸の骨がゴツゴツ触れる、または見えている。
お腹がへこんで全体的に細すぎる。

理想体型(4~5)
背中や胸の骨は軽く触るとわかるが、見た目にはわからない。
ウエストがくびれて、お腹が細くなっている。

太りすぎ(6~9)
背中や胸の骨が脂肪の下になり、触りにくい。
ウエストがなく、お腹が丸く出ている。

見た目だけでなく、触診での体型チェックも重要です。毛がふさふさのペットや、少しぽっちゃりして見えるペットでも、触診をしてみると意外な発見があるかもしれません。

飼い主さまだからこそ、気づけた病気の兆候と実例

体調チェックリストだけでなく、行動の変化も重要です。

◾️大好きな散歩中、立ち止まるように。

いつも散歩を楽しみにしている5歳の柴犬が、散歩中に立ち止まるようになった。
家でも寝ている時間が増え、活発な性格なのに散歩を渋るように。
「いつもと違う」と感じて受診すると、軽度の関節炎が見つかる。
歩行できる段階で治療ができたことで、元気に散歩を楽しめるように。

◾️猫の毛づやが悪くなり、体重が減少

8歳のスコティッシュフォールドがブラッシングを嫌がるように。
普段より毛が絡まりやすく、毛づやが悪いことに気づく。
また、食べている量は変わらないのに体重が減少していた。

念のために検査をすると、甲状腺機能亢進症が判明。
早期投薬治療により、体重減少の合併症を防げた。

同じ犬種、品種であっても、いつも状態は個体差があるからこそ、毛質、体質、性格、行動の変化から、目には見えない異常を発見できることもあります。

ほんの少しの違和感が、ペットの命を守る。

ペットたちは言葉を持たない分、「いつものとの違い」が健康状態を知るサインになります。

だからこそ、

健康管理の第一歩は、いつもの状態を観察すること。

救急診療の現場でも、飼い主さまが普段から健康状態を観察しているおかげで、早期に治療につなげられるケースが数多くあります。

私たち芝アニマルクリニックでは、
そんな飼い主さまのお気持ちに寄り添い、ペットたちの健康を全力でサポートいたします。

そして、些細な不調でも「おかしいな」と思ったら、どうぞお気軽にご相談ください。

芝アニマルクリニックへの問い合わせ

適切な処置を行うため、救急診療の来院前は、芝アニマルクリニック公式LINEへお問い合わせください。

LINEから、24時間いつでもご予約可能です。

予期せぬ怪我や、体調不良に見舞われた時の選択肢として。

そして、飼い主さまとペットたちが安心して笑顔で過ごすための、頼れる救急動物病院になりたいと考えています。

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PROFILE

稲野辺悠(夜の獣医師ゆってぃー)

港区動物救急医療センター芝アニマルクリニック院長
日本獣医救急集中治療学会所属

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